更衣室の中は、春馬だけ騒がしい。


俺と春馬しかいないのに


こんなに騒がしいのもどうかと思う。



「ソーラン節、成功させような!」


「うん」


「女子のダンス、楽しみだなぁ!」


「うん」


「テンション上がるなぁ!」


「うん」



俺は



『うん』



としか言ってないのに何故か


喋り続けてる春馬。


ここまで気づかないのもすごい。



「そだ、春馬」



俺は春馬に用事を思い出した。



「家族、来る?」


「え?うん、来るけど」



弁当を一緒に食べる相手を探してる。


でも、やっぱりみんな家族が


来るのが当たり前だよな。