とか何とか言ったんだろうな。
「また今度な。頻繁には会えないから」
「七夕みたいだな」
不意に聞こえた春馬の言葉。
織姫と彦星ってか?
そんな綺麗な話じゃないけど
確かに似た部分はあるかもしれない。
「恋人じゃなくてきょうだいだけどな」
「分かってるよ、そんなこと」
春馬と安藤にはまだ話してない。
でも、2人とも何となくは
察してくれてるみたいで。
俺にとってはこの空間が心地いい。
「あ、俺こっちだから。じゃあなー」
春馬と別れて、3人になった。
前の俺なら女子を避けるために
わざと春馬と帰ったかもしれない。
でも、今は2人なら大丈夫。
それは、空来と安藤だから。