ドアの陰から顔を見せたのは
私も知ってる子。
ここにいた頃、同じ部屋だった子。
「桃ちゃん!久しぶり!」
私が名前を呼んだら
満面の笑顔を見せて抱きついてきた。
「桃ちゃん、1年生になったんだよね?」
「うん!ね、来て!
ランドセル背負ってあげる!」
「あ・・・桃ちゃん」
元気いっぱいの桃ちゃんに腕を引かれて
私は4年ぶりに部屋に入った。
今は私じゃなくて新しい子と一緒なんだ。
「ほら!似合うでしょ?」
「うん、似合う!ピンクかぁ・・・桃色だね」
「だね!」
桃ちゃん、相変わらず可愛いし元気。
良かった。
私が中学校に入ってからは
ここに来る時間作れなかったから
少し心配してたんだ。