「舞衣、聞いた?」
教室に入って来たクラスメイトが
舞衣に声をかける。
舞衣は人気者だから。
うらやましいけど、自慢の親友。
「転校生来るんだって!」
「そうなの?空来、聞いた?」
舞衣が目をキラキラさせている。
舞衣は友達を作ることが大好きだから。
今から楽しみなんだと思う。
「女の子?」
「どうだろね。そこまでは分かんない」
教えてくれたクラスメイトは
申し訳なさそうに言って、席に着いた。
女の子だと良いけど。
男の子は少し苦手だから。
「どんな子だろうね?」
「女の子が良いなー」
私の言葉に、舞衣は笑ってる。
舞衣は男女関係なく仲良しになれる。
でも、私は違うから。