放課後


文化祭の準備をしてるクラスメイトに


謝りながら教室、学校を後にした。


空来は親の迎えを電話で断ってた。


少し悪いことしちゃったかな。


でも、春馬をどうにかしないと。


これ以上楓馬さんとの溝ができたら


お互いに辛すぎるだろ?



「ここ、だよね」



空来が呟いた場所の目の前には


“牧野”って表札の一般的な家。


春馬が登下校で使ってる自転車も


ちゃんと家に寄りかかってる。



ピンポーン



『はい』



春馬の声?



「田中と高橋といいます」


『蒼海?』



インターホンの向こうで確かに聞こえて


しばらくしたらドアが開けられた。