「この体にも慣れて来ました。


お父さんの顔色も良くて安心しました」



お父さんはおじいちゃんに敬語を使う。


でも、堅い感じじゃない。


お互いに信頼があるのが分かる。



「菜穂子さんは元気ですか?」



菜穂子さんはお母さんね。



「はい。最近はご無沙汰してしまって」


「そんなこと気にしなくて良いんですよ。


家族には気を遣うものではありません」



おじいちゃんは本当に家族を大切に


してる人なんだなって思う。



「あらあら、来てくれたの?」



ドアが開いたと思ったら


おばあちゃんが入って来た。



「おばあちゃん!久しぶり!」


「ホントねぇ。あら、怪我したの?」



おばあちゃんも私の足を見て


少し心配そうに言った。



「大丈夫だよ!慣れたよ!」