田中くんにはロビーで待ってもらって
私たち家族はおじいちゃんの
病室に向かった。
今日はお姉ちゃんがいないから
残念がるだろうな。
トントン
「はい」
「おじいちゃん、空来だよ」
ドアを開けて顔を見せたら
おじいちゃんは嬉しそうに笑った。
「空来か・・・元気そうだな。
怪我したのか?」
私の足に目をやって少し心配そう。
おじいちゃんには報告してないから。
「大丈夫だよ!
学校も普通に行ってる」
「そうかそうか。
優也。お前の調子はどうだ?」
優也ってのはお父さんの名前。
お父さんってホント
名前の通りだと思う。