美咲ちゃんは田中くんの言葉に
顔を上げて私と田中くんの顔を見た。
「そうだよね。ごめんね。
今はちゃんと学校行く。
だから・・・昼休みに聞いて欲しい」
私と田中くんは大きく頷いた。
今聞くには時間がないし場所も悪い。
放課後はお互い文化祭の準備があるし
昼休みが最適だよね。
「高橋さん、放課後準備あるけど
参加できるかな?」
教室に入ってすぐに文化祭実行委員の
子に話しかけられた。
「うん、18時までなら大丈夫だよ」
「了解!じゃあ放課後ね。
あ、大道具作る担当になったから」
良かった。
作る担当なら迷惑もあまりかけないで
済むかもしれない。
さすがに劇に出る役者には
選ばれることはないと思うけどね。