「じゃあ、少し遅いけど18時に行くね。
それより前に終わったら電話して」
「うん、分かった」
おじいちゃんのところに行くってことは
多分お父さんも一緒に行くんだと思う。
「ごちそうさま!行って来ます!」
「行ってらっしゃい。気をつけてね」
お母さんの言葉に返事をしながら
玄関のドアを開けて外に出る。
最近は朝と夕方は少しだけ涼しい。
だから汗をあまりかかなくなった。
「あ、おはよう」
田中くんが私に気付いて振り向いた。
朝はお母さんの車じゃなくて
田中くんと一緒に歩いて行くことにした。
お母さんに迷惑をかけたくない
ってのもあるけど一番は
私が田中くんと一緒に行きたいから。
帰りは遅くなる時もあるから
さすがに迎えに来てもらうけどね。
「おはよう、田中くん」