ストラップをポケットにしまって


私と田中くんが向かったのは先生の部屋。


学校で言う職員室かな。



「先生」


「あ、空来ちゃん!」



3人くらい先生が出て来てくれた。



「誕生日おめでとう。


来ると思ってプレゼント準備したのよ」



今度は大きな箱が目の前に現れた。


お礼を言いに来たのに


プレゼントまでもらっちゃった。



「さっきも聞きたかったんだけど・・・


足の怪我、大丈夫なの?」



あ、そっか。


怪我してからは来たことなかったんだ。



「まだ治らないけど慣れたよ。


松葉杖使って普通に歩けるよ」


「そういう意味じゃないんだけどね」



先生は呆れた顔で笑った。


分かってるよ。


だけど、こう答えるしかないよ。