そして今、本当に安藤は学校から
いなくなってしまった。
担任の先生が空来に安藤からの手紙を
渡したけど空来はまだ開いてない。
そういえば、空来は今朝から変だった。
やっぱり昨日、感じ取ったんだ。
それでこそ安藤の親友だよ、空来。
「空来、移動教室・・・」
そっとしておこうかとも思ったけど
放っておくこともできないから
すごく情けない声で話しかけた。
「・・・うん」
空来は静かに準備をして
道具を持ったまま松葉杖を持とうとする。
「あっ・・・」
「大丈夫?」
バランスを崩して倒れそうになったとこを
春馬が支えてくれて何ともなかった。
「道具、持つよ」
俺は空来の返事を聞かずに持った。