「あれ?三瀬じゃん」


後ろからそんな声がした。

私は振り向き声の持ち主を確認した。


「速水くん!」

「うす」

「なんでこんなところに?」

「ロードワーク中。それよりそんな格好してどっか行くのか?」

「うんっ、今日はユウカちゃんとクリスマスデートっ」

「デートって・・・」


速水くんは呆れた様子で笑っていた。


「それより三瀬、お前こんとこで喋ってる場合か?幾野(いくの)待ってんだろ?」

「あ、そうだった!ユウカちゃん待たせるとけないからもう行くね。ばいばい。部活頑張ってね」

「おう。前見て歩けよ」


そして私は速水くんと別れた。