・・・ダメだ。すっごく眠い。

昨日はちゃんと寝たはずなのに・・・!何なのよ、この理不尽過ぎる眠気は・・・。



あ、ヤバイ意識飛びそう。








「ってコラ」

意識も飛び、夢を見そうになる寸前で隣の席である浅川 利久(アサカワ リク)に鉛筆で叩かれた。

若干腹が立つけど、助かった・・・。

「危なかった・・・。今だけ感謝してあげるよ。」

「今だけかよ!」

小声でヒソヒソとくだらない会話を交わす。そのおかげか、若干眠気も和らいだ。

完全になくなったわけではないけどね!


「お前、いっつも寝そうになるよな。中学大丈夫か?」


100人中100人がイラッとするような、バカにされたような顔を向けられた。
よりによってこんな奴にバカにされるなんて・・・!!


やられっぱなしでは、もちろん許さないのでここで反撃をすることにした。


「うるさいわね。アンタこそ中学上がったら『勉強についていけねぇ・・・』って弱音を吐くんじゃないの?」


そう、コイツの成績はハッキリ言うと悪い。
テストが返ってきたときによくチラ見をするが、「うわぁ・・・」と言いたくなる点数ばかりとっている。

ふふん!どうだ!この野郎!


「んなっ・・・俺は中学上がったら勉強頑張るんだよ!」

「あらあら。そんなこと言っておきながら結局遊びまくるくせに」

こんどは私が有利だ。さっき利久にされたイラッとする顔を、今度は私がアンタにしてあげるわ!!!


「そんなことねーし!絶対成績あげてやるからな!」

「良く言うわね。中学上がったら今より勉強難しくなるのよ?今の時点で50点以下取ってるアンタはかなり危ない状況よ?」


「う、うるせーよ!!このバカ!!」

よし。勝った。

思わず、ドヤ顔をする。

ざまーみろ!!