「あ、そうだ

これ、あげるよ」



撫でられて、赤くなった頬を

気づかれないように、うつむいていると


目の前に、スっと出してきた


「チョコレート?」



チョコレートだった。




「そ。

ちょこれーと。俺ねー、チョコ大好きなの」



宙くんをみると、ニコニコして

病室の廊下ですでにチョコレートを食べていた。



「んー


うっまい!!」



目をつぶって、口元を緩ませ

無邪気に笑う姿は



とても





「……かわいい」



可愛かった。