別れても仲いい二人はお似合いなのにね。

「うーん、ていうかなんか、速水も来るみたいよ。速水が桃に来て欲しいんだって。」

速水君が、私に?

なんでだろう、私、速水君と話したこと殆ど無いのに。

「恋の予感かもよ?速水、桃のこと好きなんじゃない?」

ちいちゃんが私の肩を押す。

それは、ないでしょ。

だって速水君と私じゃ釣り合わない。

速水君みたいに何でもできる完璧な人が私みたいなの、好きになるわけない。

そうだ、こうちゃんにいつ話しに行こう。

早めの方がいいよね?

「桃、なーんか最近元気ないよね。なんかあったの?」

さすがは十年来の親友、何でもお見通しなんだね。

「ちいちゃん、私、間違ってないよね。」

こうちゃんに正直に言うこと、間違ってないよね。

「桃、幸太のこと?」

「うん、こうちゃんにね、ちゃんと言う。」

こうちゃんとは付き合うことはできない。

こうちゃんのことは大好きだけど、それは恋愛ではないんだ。