やばい!

この近さ、この前もあったけどすげえ緊張する!

だってもう桃先輩の顔がすぐそこに。

「瞬君右利きなのに右手に絆創膏春の、難しいよね。私が貼るね。」

桃先輩の細くて白い指が俺の指に触れてる!

そして顔が近い!

睫毛長い!

色白いし、肌きれいすぎる!

かわいい…

やっぱり好きだな。

早くこの思いを伝えないと、大きくなりすぎてしまう。

コンクールまで抑えきれんのかな。



「ぶっちゃけ、瞬は誰が好きなの?」

部屋で原沢先輩が俺の顔をじっと見つめていった。

男子部員は全部で五十五人中八人。

だから部屋は全員一緒。

そのうち一年生は四人だからもちろん先輩とも一緒。

「瞬はあの子と仲いいよなー、なんだっけ、ペットの美人な子!」

横から他の先輩も混ざってきて、俺は先輩に囲まれた。

トランペットの美人?かどうかは置いといて、それって…

「瑠奈ですか?」

「そうそう、瑠奈ちゃん!付き合ってんの?」