それより、俺の探すのは!

そういえばあの先輩、普段は何やってるって言ったっけ?

たしか、こ、コントラ…

「あの、コントラバス希望ですか?」

後ろから聞き覚えのある、可愛い声が聞こえてきて。

そこには、会いたくてたまらなかった…

「あ!昨日の!」

俺の顔を見て、驚いたようにその大きなクリクリとした目を見開く先輩。

やっと会えた!

めっちゃ嬉しい!

「はい、初心者なんですけど、大丈夫ですか?」

ここはコントラバスやりたいってところをアピールしとかねえと!

するとその先輩は最上級に可愛い笑顔で笑った。

「全然だよ!大歓迎だよ!」

なんだ、この可愛さ!

天使ですか!?

さっそく先輩に教わりながら、コントラバスを、構えてみる。

これ、結構、いや、かなり重いな。

しかもいつか勇成の家で引いたギターよりもはるかに弦が太い。

抑えてる指は引きちぎれそうだ。

しかもこの楽器、俺の身長よりもだいぶデカイ。