帰りー

HRが終わり、私は荷物を片付け朝言われた通り北門へと向かった。

〈准矢side〉
寒い廊下をいっきに駆け抜け外へ飛び出す

外も風が強くもうすぐ冬がくることを知らされているみたいだった。

朝、阪本の友達が日誌をもって教室に向かうところを見つけ、『帰り北門で待ってるって伝えといて』っていったのがきっかけだ。

そもそも、こんなふうに気持ちを伝えるなんて全く想像していなかった。

ただ坂本の事が好きなんだなってのは自分でもよく分かっていた。

「准矢~!ついにか~?」

帰りに友達がニヤニヤしながら聞いてきた。

「関係ねぇだろ…お前もう帰れ!」

「まぁ、まぁ怒んなって!俺がいなくてもいいのかぁ?」

「全然いいよっ!早く帰れって…」

「あっそ…。じゃぁ、帰るわー!ファイトー」