どうしてもそんな美月を助けたかった。小さい頃、俺だけに見せていた美月の笑顔が見たかった。



施設を出てからたくさんの苦しんだはずなのに、それらを隠して周りに笑顔を振り撒いて暮らす美月は見ていて痛かった。



美月にとってそれはとても手慣れたものかもしれなかったけれど、俺は美月にそんなこと、させたくなかった。


表情豊かな美月でいてほしかった。