皆がステージとステージ裏を出入りしている時に、あたしは一足先にステージ裏に来て全てを最初から仕上げていった。



髪を独特な形に結い上げて派手な着物を着付けて、化粧を施してもらった。



鏡を見ればそこには大人の色香の漂う花らんの姿をしたあたしがいた。




着物が床に擦れて汚れないように裾を持ち上げ歩く。



ステージに出て行くまでに生徒会メンバーがいた。


あたしを見てポカンとしていた。
1番反応が気になったのはもちろん陽先輩。
案の定、先輩はあたしを食い入るように見つめていたのであたしとバッチリ視線が絡み合った。



そんな先輩を歩きながら流し目で先輩を見て軽く微笑んだ。



視界の隅で陽先輩の顔が赤く染まるのがわかった。