先輩は、



「そんなはずはないだろ??俺は美月が必要だ。美月の居場所は俺のトコ。他はこの家。木下家の人達は美月のことを本当に心配してる。」



先輩の言葉はあたしの心に染み込んで、厳重に閉じ込めていたあたしの心を解いてしまう。あたしの目には涙が溜まり零れ落ちた。



その涙はあたしの心の涙だった。あたしの今まで強がりや嘘で固めたものが全てなくなった証だった。