「ウッ…ヒッ、ヒック…」



美月は俺の服を掴んで、小さな嗚咽をあげて泣きはじめた。


俺はそんな美月の髪を撫でた。
美月の髪はちょっと海水がかかったせいか、軽くキシンで傷んでいたけれど気にせず撫でていた。



しばらくすると美月は泣き止んだが、そのまま俺から離れようとはしなかった。



まるで、俺の存在を確かめるかのようにー…