トン、トン、トン、トンー…



あたしが階段から降りると、あたし専属のメイドサンの水澤サンが陽先輩と話していて、胸が苦しくなった。



「水澤サン、陽先輩と何を話してたの??」



と、つい知りたくなって尋ねると焦ったように



「ちょっとした世間話ですよ、美月様。それより!!美月様可愛いです!!可愛いすぎです!!」



と近づいてきて話し掛けてきた。

実は水澤サンはいつもこんな感じ(苦笑)あたしが私服で出掛ける時には、親バカみたいにあたしを可愛がる。



正直ウザイ…(笑)



でも、こんな行動をする水澤サンを心の何処かで喜んでるあたしもいれば、
また裏切るんじゃないかって信じられないっていうあたしもいて、
水澤サンには、冷たく接しちゃうことがあっていつか見放されちゃうんじゃないかって不安なんだ…。