「おい、大丈夫か・・?」
薄っすらとした意識の中で聞こえる
男の声――。
強く体を揺すられ、だんだん意識
がはっきりして来た・・。
「大丈夫か・・?しっかりしろ!」
何度も繰り返す男の声を聞きながら、
まだ、生きてるんだ。
死ねなかったんだね。
心の中でそんな事を呟く・・。
重たい瞼をゆっくり開けると、
霞んだ視界に入ったのは
サラサラの金髪・・。
私は横になっていた体を起こし、
金髪男を睨みつけた。
「なんで・・」
「は・・?」
「なんで、私を助けたの・・・」
「なんでって・・」
私の言葉が予想外だったのか、
男は戸惑った表情をしている。
「なんで私を助けたりしたんですかっ!!
私は死にたかったのにっ!!!」
気づいたら私は、
大声で叫びながら泣いていた・・。