ガチャッ‼


「エミリ!!」




「翔毅!? なんでここに…‼」




「……翔…毅?」








ドアを開け、女子トイレの中を見回すと、恐ろしい光景だった。




志織がエミリの襟首を掴んで、バサバサの髪の間から俺をにらんでいる。




なんだよコレ。何かのホラー映画かよ!!?




身の危険を察知した俺は、エミリを連れ出す。







「きゃっ‼」




「おい、エミリ‼ とりあえず屋上に上がるぞ!」




「翔毅っ、待って‼」








俺とエミリは志織の声を無視して、また屋上へと走っていった。