「えっ…?」 「いい、俺が出す。」 「えっ!? いやっ、でも…。」 「男と店に来てんだぞ? 俺が出してなにがおかしい。それが当たり前だろ。」 そうやって強気に出ると、さすがにエミリは黙った。 俺は先ほどと同様に、折り目ひとつない千円札を出し、 エミリ分の支払いも済ませた。 うつむいているエミリは少し、顔を赤らめているように見えた。