他愛もない会話をしながら学校に向かっていると。
校門の前に人だかりができていた。
沙羅と私は自転車から降りて、その人ごみをかきわけて
なにが起こっているのかを見ようとした。




そこには他中の生徒が喧嘩を売りにやってきていたのだ。
しかもみんなヤンキーみたいな強面のやつばっかりだった。
髪は染めている、ピアスはジャラジャラ、制服のシャツははだけ、
ズボンはダボダボの腰パン。




こんなやつらを見るためにこんなに人だかりができていたのだ。
「キャー!あの人かっこよくない?」「ええ!私はあの人がタイプ!」
だとかいろいろな奇声がとびかっている。





私たちはそんなもの眼中にもない。
だからその場を素通りしようとしたとき・・・





「おお!美人ちゃんはっけーん☆名前なんていうーの?」
とそのなかのリーダーみたいなやつがはなしかけてきた。
「誰だってよくない?」といってまた進もうとした。すると。
「おいおいー!そんなカッカすんなってー☆かわいい顔がだいなしだよ?」
「うっせえな!てめえみてえな軽い男一番だいきらい!!私たち暇じゃないから!
じゃあね!さようなら!」
と行って走り去った。
「亜衣ちーん!!待ってよお!疲れたー!」はあはあと息を切らして沙羅が走って
きた。