「覚えてる?」
「ん?」

優華がニコッと微笑み、2、3歩進んで振り向く。

「まだあたしたちが同じ会社員だった時に行った、旅行。」

ああ、あのことか。俺には思い浮かぶふしが一つあった。

「覚えてるよ。あの時確か、俺が飲み過ぎたんだっけ?」
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