部屋の入り口に、山口先輩が心配そうに立っていた。

「先輩…。どうしました?」


一瞬、優華かと思った、なんて言えるはずはない。

第一、優華は俺を“松本くん”とは言わない。


「ううん…。なんか、目が覚めちゃった…松本くん、寝ないの?」