ベランダから差し込む月の明かりが、カーテンを通して俺の顔に当たる。

「優華…。」


誰にも聞かれることもない呟きは、夜の暗闇に消える。

「はぁ…。」

「松本くん…?」

ガバッと起き上がり、あたりを見渡す。