「ううん…仕事はさすがに休めない。」

先輩はそう言って、俺が出した紅茶をすすった。

俺の予想だと、卓人と何か関連がありそうだ。



もしそうだとしたら、ここならまだ安心できる。あいつはここを知らないはずだ。

このマンションは、以前俺がまだ父親の跡を継いでいないとき暮らしていた場所だ。