そして角を曲がったとき、優華を乗せたタクシーが出発するのが見えた。


俺はその場に立ちすくむ。

やがてタクシーは夜の明かりの中に消えていった。



「くそっ…」

俺は、なにを伝えるつもりだった?今更なにを…。

自分の情けなさに、嫌気がさした。