「…ひかる」

「…っ⁉︎」

私がびっくりした理由はー
隼人くんに抱きしめられていたから。

大切な物を抱きしめるかのように
優しければ、
離したくないと言っているかのように
力強かった。

「隼人くんっ…離して…っ」

私はなんとか離れようと必死に抵抗をする。
だけど、隼人くんは男子で。
私にはどうすることもできないぐらいの力だった。

「隼人くんっ…はなしー」

私はもう一度”離して”と言おうとした。
だけどー
途中で止まってしまったのは
目の前に隼人くんの顔があったから。