「え…‼︎」

私と悠くんの声が重なった。

「今すぐにでも、松田さんのところに行ってあげてくださいね」

そう言ってニコッと微笑みナースさんは病室から出て行った。

「隼人くんが…⁇」

目を…覚ました…?

よかった…
本当によかった…

「ひかる…よかったな…」

悠くんは、私の手を握って、
泣いていた。

「うん…っ…」

我慢していた涙が溢れ出した。

本当によかった。
隼人くんが目を覚ましてくれることを、
どれだけ願っていたことか。

「隼人に会いに行く?」
「うん」

私は立ち上がって、
悠くんが伸ばしてくれた手を繋ぐ。

私達は手を繋ぎながら、
隼人くんの病室へと歩き出した。