「な…なにこれ」

音の無い暗闇の中で、小さいユキの声が更に小さく聞こえた。

全員、この事態が尋常ではない事を悟り…
しかし成す術も無く、ただ静かに座っていた。


時間の経過とともに、徐々に暗闇に慣れてくる目…
私は、更に異常な事態が起きている事に気が付いた。



6人いる!!



みんなは気付いていないのか…
それとも気付かないフリをしているのか?

ユキの隣りに、もう一人座っている!!


全身の毛が逆立ち、経験した事もない様な悪寒が背筋を走った。


「これは死ぬかも…」

そう感じて逃げようとするが、余りの想像を絶する出来事に、足がすくんで立ち上がる事ができない!!

誰も動かないのは、きっとみんな私と同じ状況なんだ。



するとそんな私達を嘲笑うかの様に、ユキの隣りに座っていた6人目がフワリ立ち上がった。


「さぁ…
一緒に死にましょう」

その瞬間、誰も持っていなかった練炭の焼ける臭いが、ボックス内に充満してきた!!


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