「……んでしょ…」


何かを問い掛けている様に聞こえる。

ハッキリとは聞き取れないが、女性の声で確かに何かを問い掛けている。


その声はまだ大きくなってくる…

そして曲がサビの部分に入る時、その声が私の耳にハッキリと聞こえてきた…



「ねぇ死ぬんでしょ…
私と死んでくれるんでしょ?」


身体中の血液が一瞬にして足の先から抜けたかの様に、血の気が引いていくのが自分でも分かった。

それでも…
私はこの得体の知れない恐怖感に、全身が金縛りに遭ったかの様に固まり、叫び声すら上げる事ができない!!



その声は、聞こえるほどの大きさになった後も大きくなり続け、手で塞いでも耳の奥底まで鳴り響いた。


もう止めて…
頭が割れそうだ。
お願い…

もう止めてーっ!!


そう頭の中で叫んだ瞬間、プツリと音楽が途切れ、ボックス内の照明がすべて消えた…


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