「野村、さん。」




「なに?」



私はちょっと怒り気味だった。



分かってる。



坂下くんは、何も悪くないってことくらい。



でも、どうしても…八つ当たりしちゃうんだよ…。



私、やっぱ最低だ。



「何でも…ない。ごめん。野村さん、プリント、ありがとね。」



坂下くんはそう言った。



…ごめんね。




そうして、私は部屋を出た。