「な、泣いてなんかいないよ!」





瀬川くんには、バレたくない。







だって………好き、だから。知られたく、ないよ。



「本当、か…?」




私と背丈があまり変わらないので、目がぱっちりと合う。




「う、ん…」



嘘をついた。




瀬川くんに、嘘、を。






こんな弱い自分、見られたくないよ。