こーゆー時って、何を話せばいいんだ⁇


あっっ、まず、お礼だよ。お礼。

通瑠に聞こえないくらい小さく深呼吸を
した。

「あっ、あのっ、通瑠。…ありがと。」

や、やっと、言えたよ〜。

ってか、どんだけ緊張してるんだろ⁇

まぁ、でも、無理もないよな〜。
あんなこと言われたら。

「うん。…美嘉、大丈夫か⁇」

「大丈夫だよ。」

「そっか‼︎」

っ‼︎………その笑顔、反則ー!

ヤバイ。ヤバイ。ヤバイよ〜‼︎

しばらく沈黙が続いた。

最初に沈黙を破ったのは、通瑠だった。

「もーちょっと、寝た方がいいんじゃ
ない⁇ …熱はねー38度らしいから。」


「うん。わかった。」

そー言って、再び意識が途切れた。

ーーーーーーー、むぅ。

あぁー、よく寝た〜‼︎

目だけうっすらと開けると通瑠がなんか
ブツブツ独り言を言っている。

よくよく聞いてみると「私、通瑠君の
こと好きです。」

カーテンで仕切られた向こう側では、
通瑠が告白されていた。

独り言では、なかったようだ。

っ、じゃなくてー‼︎‼︎

なんで、こんなにモヤモヤしてんの?

自分で自分のことが分からなくなる。

この気持ちは、なんなんだろ⁇⁇

通瑠は、ただ、黙ったままだ。

「私じゃ、ダメ…ですか?」

可愛らしい女の子の声が聞こえた。

「……ごめん。……俺、好きな子がいるんだ。」

えっ?断っちゃうの⁇

保健室に日差しが差し込み、二人の
シルエットがくっきり見えた。

シルエットで決めるのもなんだけど、
身長的にも、お似合いだとおもう。

「……やっぱり、美嘉さんですか?」

はっ⁇⁇
何故に、私の話になっとるんじゃーー‼︎‼︎


「えっ??」

「私が好きになった男は、全員、
美嘉さんの事、好きになるのよ。」

さっきの、告白の時よりも、すごく
冷たく、低い声で女の子が、言った。

女って、……こわっ‼︎‼︎

自分も女だけどさー、あーゆー女って、
1番嫌いっ!大っ嫌い‼︎

「そんなん俺の知ったことじゃない。」

「私、美嘉さんのこと、大っ嫌い‼︎‼︎」

はっ⁇お前に言われたくねー。

あいにく、私だって、あんたの事なんか
大っ嫌いよ‼︎‼︎

「ねぇ、通瑠くーん、美嘉さんの事、
すごく、死んで欲しいとおも「パンッ」

保健室に、乾いた音が聞こえた。

シルエットを見て、通瑠が、女の子の
頬を平手をしたのだとわかるのには、
さほど時間はかからなかった。

なんで?そんなこと、しなくてもいいのに。

「てめぇ、頭、大丈夫かよ⁇お前の好きになった男が全員、美嘉のところにいくのは、お前に魅力が全然ないんだよ!
もう一回、さっきの言葉、言ったら
………ぶっ殺すっっ‼︎あと、俺にもう、近づくな!吐き気がする!」

「そっ、そんなっ!うわぁぁぁん。」

私は、何も言えず固まっていた。

女の子は、保健室から出て行った。