教室に入ってきた彼は、教卓に立つと
ペコッと頭を下げて
「楢崎 通瑠(ならざき とおる)です。
よろしくお願いします。」
と言って、また、ペコッと頭を下げた。

そして、みんな我に返ったというように
拍手をした。


「じゃあ、通瑠は、一番後ろの空いてる席に座ってくれ。」

「はい。」

そー言って、通瑠君は、私の所に近づいてくる。

何故⁇そー思って、あたりを見回したら
私の席が一番後ろの空いた席の隣だった
から。そして、一言も喋らず
私の隣の席にどかっと座った。

「んじゃ、美嘉、通瑠のことよろしく」


「え、ちょっと、、セン「じゃあこれで
HRを終わります。」」

このクソオヤジめぇ。担任の名前は、

田中 竹久 (たなか たけひさ)
通称、たなかっち。たなかっちの
専門教科は、社会。

あーゆーことしたから、もう、挙手発言なんてしてやんないんだから‼︎


センセーが、教室から出ていってから
私の隣には、人だかりができていた。

もちろん、通瑠君が目当て。男女問わず
通瑠君の周りに来た。

通瑠君は、質問責めで、大変困っている。
そして、次の時間の予鈴がなった。
そして、通瑠君の質問責め攻撃は、終了
した。

1時間目は、国語。国語の、センセーが
教室に入ってきた。

「きりーつ、れい、お願いしやーす。」

号令係が号令をして、座った。

「ね、ねぇ、教科書見せてくんない⁇」

誰の声かな?まぁ、私に話し掛けては、
いないだろうなと思って、黒板に書かれていた文字をノートに写していた。

「ちょっと、おーい? 美嘉さーん⁇」

「はい? わ、わた、私?」

「そう。」

「な、な、なんの用⁇」