連れてこられたのは、あの空き教室。
ここは使われてないし、人通りの少ない場所にある。

「さっき何を言おうとしてたのかな?」
「………」
「悪いペットにはお仕置きしないと、ね」
「ちょ、違う!ごめんって…!」

言い訳をする前にまた唇が奪われてしまった。
しかも、今度は深いキス。

「ふ…あ……っ」

初めてのキスに、どうしたらいいのかわからなくて。
頭が真っ白になる。

「はあ…っ…はぁ…」
「息切らしちゃってかーわいい」
「ちょ…ばかにし…はぁ…何すんのよ!」
「え?悪いことしようとしたペットにお仕置き」

その言葉を言い終えるか終えないかぐらいで、
授業開始のチャイムが鳴った。

「ちょっと、授業…!」
「そんなのサボればいいじゃん」
「…成績優秀のあんたがそんなことしていいわけ…?」
「別に良いよ。俺は怒られないし。
誰かさんとは違って先生からの信頼も厚いし?」
「…悪かったわね…信頼薄くて」
「やっぱお前面白いわ」
「はぁ!?」