しばらく無言のまま、抱き締めあう。 「僕たち、順番間違ってるね」 悠陽の吐息がふっと耳にかかるのがくすぐったくて、またふふっと笑ってしまった。 「そうだね。だけど、私は過程なんて関係ないと思うよ」 だって、大切なのは… 「大切なのは…そこにある、気持ちでしょ?」 「…そうだな」 周りから見れば、順番が違うとか、ぶっ飛びすぎだとか、そうなると思う。 でも私は、好きならそれでもいいじゃないかって思うんだ。