2014年、春。


今日は始業式。


テレビドラマのように遅刻もせず、

漫画のようにパンをくわえて走ったり

しない。


普通の1日がまた始まる。


いつも通りの時間に家を出て、

いつも通りの場所でみんなを待つ。


「志織、おはよう。」


「おぉ、おはよぉ。

相変わらず早いね?」


「もう習慣だからね笑」


いつも通りみんな揃うまで集合場所で

おしゃべり。


結構この時間が楽しかったりする。


「クラス、アイツと同じクラスがいい」


「まぁた、アイツか笑」


片思い中の人がいればいない人もいる。


でもみんなでするのは恋愛話。


だってこの会話が一番長く続くから。


「そーいえばももかちゃん、田中と

付き合うらしいじゃん。」


「え、あのももかが?」


あ、みんな揃った。


「んじゃ、行きますか。」


いつも通りの電車に乗って、

いつも通り7つ目の駅で降りる。


「あ、夏希じゃん。」


「あ、ホントだー♪」


夏希が笑顔で手を振り返している。


「あれ、はーちゃんもいたんだ。」


「あ、遥ぁー♪」


イツメンだらけで一斉登校。


大体こういう時は3つに分かれる。


私、遥、夏希、由依のグループ、

志織、奈々、亜妃のグループ、

彩、美優、佳織、里菜のグループ。


日常の1つのことだから自然にみんな
別れていく。