暑い暑い夏の日だった。

私はこの日の事を忘れない。

「えぇ、みなさん、今日はこの5年1組に、新しいお友達がやって来ました!」
腕を引っ張られて、教室に入った。

みんな私を見て、笑った。
ある1人の生徒が、言った。

「うわっ!デカだ!」
みんな一斉に笑った。

こんな事慣れてる...


みんな、私に言った。
「ねぇねぇ!身長何センチあんの!?」
私は答えた。

「159cm...」

みんなの反応はただただ引くだけだった。
東京なんてみんなこれ以上にでかいやつなんている。

その小学校の平均身長は145センチぐらいだった。

みんな、私から見たらアリのようだ。

ある1人の生徒が言った。
「おい。そこまで騒ぐ必要ねぇだろ。黙ってろ。まだ名前も聞いてねぇよ。お前の名前なんて言うんだよ?」

私の名前は凄く、男の様な名前だった。
だから、大っ嫌いだった。

「加島...こ、っ、...幸羽...」