ため息しか出ない

事前に配られてある地図を見て教室を目指す

所々落書きやら窓ガラス割れてるやら罵声やら

気にせず教室に向かう途中1人の男が歩いてきた

確か
あれは紅蓮の副総長…


ふっ

わからない程度に微笑み真っ直ぐ歩く


如何にもボーっとしてて気づいていないふうに


近くなると


「きゃっ!」

わざとぶつかりこける

如何にも!自然のように天然少女を演じる

「す、すみません、」

「いや、こっちもボーっとしてたから大丈夫?」

そう言って手を貸してくれるこの人は紳士だ

だけど疑り深いのはよろしくないよ?


「ほんっと、す、すみません、」

ビクビクしながら、ね?


「いいよ、いいよ、それより君1年?」

「は、はぃ 」

「俺だったからいいものの他のやつだったらどうなってたかわからないよ?気をつけなね」

「ありがとうございます、」


深々とお礼をし、走って去る