お通夜の会場は、冥の間、まるで初めから死者がでることを予定していたのような会場だった。




狭くもなく、広くもない。







先に来ていたのは、唯野君だけだった。





しかも、うつむいて、泣いている…。






「唯野くん!!!」



僕は急いでかけよった。




すると、

「俺のせいで、テンマがやられちまったんだ…。俺のせいで…。」




僕は唯野君の背中に手をおいた。




「な、なにがあったの?唯野君。」







彼は涙を拭い、答えてくれた。





「今回、俺達に課せられた特命は、密輸軍団の阻止だった…。」





密輸軍団の、阻止!?




そんなことをなぜ僕たちみたいな企業の社員がするんだ!?





わけがわからなかった。