仰向けになった僕に馬乗りになる龍崎は寂しそうな顔色の悪い顔で微笑んでいる。



「り、りゅう、ざき?」



「もらってあげようか?」



「え…。」




「秋山の初めて…。」




「な、なにいってんだよ!うっ、!」




寝不足のせいもあるかもしれないが、彼女に思い切り掴まれいる両腕が動かない!




「こわい…?大丈夫だって。すぐに慣れるはずだからさ…。」




僕は、色々な感情とドキドキに支配されてしまっていた。


もう何でもがどうでもよくなっていた。



ここで、龍崎を襲ってしまってもいいかもしれないなんて思ってたりもしてた。




「秋山…、」

「龍崎…。」



龍崎の顔が近づいた瞬間、僕はキュッと目を閉じた。



そのときだった。




「なにしてるの?秋山君。」



僕と龍崎はその瞬間目を開いてお互い飛び退くようにして声のする方向へ向いた。





声の主は榊原さんだった。