最初は訳が分からず涙が流れた

一年眠り続けていたことへのいたたまれなさだろうか

それとも待たせてしまった、心配させてしまった周囲への、とりわけ彼への申し訳なさだろうか

気が付いたら自分の体が自分のものではなくなったようなこの状況にだろうか

たぶん、すべて

全部に苛立って、そんな、こんな自分が一番嫌で

夜の病室で訳も分からず泣いていた

こうやってリハビリステーションに通えるようになったのは、本当につい最近

やっと、やっとここまで来た

というのが正直なところ

焦っちゃいけない

焦ってもどうにもならないとわかっているのに

毎日のようにじれったさを感じる

今日もそうだ

手すりにつかまって歩くだけなのに、スムーズに動かない足

すぐに疲れてしまう筋肉の弱り