「ああ!!もう!!」

高い高い天井から差し込む日差しが、自然の照明になる中

上下スエット姿の結衣は、じれったそうに声を上げた

かくん、かくん、と危なっかしい足取りで近くの長椅子までたどり着く

腰をゆっくりと落とすと同時にもれるため息

結衣が目覚めてから数か月

気が付いたら、一年が過ぎ去っていた

つい昨日のことのように思っていたことは、もう過去のこと

知らない間に年までとった

そして何より、想うように動かない体

最初は弱ってしまった胃に固形物を再び消化させることから

ベットに座っていることから

そんな普通に出来たことがリハビリと呼ばれ、実際結構しんどくて

笑っちゃうような自分の状況