そういう智樹もそこそこな顔をしていると思うのだが、

どうも彼女とは長続きしない

きっと智樹に何かしらの原因があるのだろうと同僚たちはそろって頷くほどに

「また別れたんだっけ?」

パソコンから視線を外さずに智樹に問いかける

「そ。今度はいい感じだと思ったんだけどなー」

椅子の背もたれに寄りかかり、

背伸びをしつつ天井を見上げる智樹をちらりと一瞥する

「6か月。お前にしては長い方だと思うけど」

「そうなんだよ。だからいけると踏んだんだけどなー、ダメだった」

なんでだろ、と首をかしげる智樹

こいつはいつもこうだ、そう思いながらキーボードを叩く

「なあ、北河。今日飲みいかね?奈々絵ちゃんと他何人か誘ってさ」

金曜日だし、お前どうせ暇だろ?彼女いないんだし

ふと思い出したように誘ってくる智樹に

「あー、いいや。今日はパス」

これまた視線を投げかけもせずに黙々と仕事をこなす